<収録曲>
1. Afterglow Of Ragnarok
2. Many Doors To Hell
3. Rain On The Graves
4. Resurrection Men
5. Fingers In The Wounds
6. Eternity Has Failed
7. Mistress Of Mercy
8. Face In The Mirror
9. Shadow Of The Gods
10. Sonata (Immortal Beloved)
<ラインナップ>
Bruce Dickinson / Vocals, Percussion
Roy Z / Guitars, Bass
Dave Moreno / Drums
Maestro Mistheria / Keyboards
<レビュー>
アイアン・メイデンのヴォーカリスト、ブルース・ディッキンソンの7thアルバム。
2024年リリース。
6thアルバム「TYRANNY OF SOULS」から約20年ぶりのソロ・アルバム。今作もTRIBE OF GYPSIESのロイ・Zと手を組んで制作されました。
ダークかつ緊張感のあるイントロから始まる “Afterglow Of Ragnarok” で幕を開けます。繰り返し聴いているとハマっていくリフが良いです。
“Rain On The Graves” はヘヴィなリフから入り、ストーリーテラー的なブルースのヴォーカルにSEなども相まって、少々シアトリカルな印象を受けます。ギターソロもGood。
“Resurrection Men” はサビメロは割とキャッチーですが、アコースティックギターやパーカッションが使われたり、中盤にはドゥーミーな雰囲気すら漂うスローパートがあったりとユニークな構成の曲。
“Fingers In The Wounds” はキーボードが美しさを演出し、ブルースの歌唱が曲をドラマティックに盛り上げます。中東風の神秘的なメロディやパーカッションも印象的です。
このアルバムの私的ベスト・チューンは “Eternity Has Failed” です。元々ブルースのソロ作品用に書かれた曲ですが、IRON MAIDENのスティーヴ・ハリスがこの曲をメイデン用にすることを提案し、16thアルバム「THE BOOK OF SOULS」に “If Eternity Should Fail” という曲名で収録されることになりました。 メイデン・バージョン(約8分半)より1分半ほど短いです。ブルースが歌い上げるメロディも良いですが、ややテンポアップする中盤の長めのインストパートも聴きどころです。ちなみに、FIREWINDなどの活動で知られるガス・G.がギターソロを弾いています。
“Shadow Of The Gods” は前半ピアノの音色が印象的なバラード風の曲調、中盤にはややテンポを上げ、ヘヴィかつややリズミカルなリフ主導で進み、再びバラード風の曲調に戻って終わります。ブルースのヴォーカリストとしての実力がひと際輝きを放つドラマティックな曲です。
ラストを飾る “Sonata (Immortal Beloved)” は10分弱の長尺で、ダークかつ物悲しい雰囲気の曲。
「科学とオカルトの天才を背景に、権力、虐待、そしてアイデンティティを求める苦闘を描いたダークでアダルトな物語」というコンセプトからして小難しい印象を受けますが、1回聴いて良し悪しを判断できるタイプの作品ではないと思います。楽曲自体はそこまで難解ではありませんが、ある程度繰り返し聴かないと良さが分からないかもしれません。



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