2021年に開催された東京オリンピック柔道男子100kg級で金メダルを獲得したウルフ・アロンが新日本プロレスに入団した。
父親がアメリカ人で母親が日本人のハーフ。Aaron Phillip Wolfという名前がとてもかっこいい。また、バラエティ番組などに出演した際には明るいキャラクターが魅力的だ。
今年の1.4東京ドームでは特別ゲストとして放送席に座ったり、「引退後は新日本プロレスに入りたい」という発言をしていたことから、柔道引退発表直後から新日入りの期待が高まっていた。29歳という若さと「まだ自分自身が表に立ちたい気持ちが強い」というコメントからその期待は現実味を増した。
プロレス転向の理由は「好きだから」
会見でのコメントも真面目さやプロレスに対する真摯な姿勢が伝わってくる。しゃべりも上手い。MMA転向は頭になく、ウルフから新日本プロレスに入りたいという希望を伝えたという。新日に断る理由はない。
デビュー戦は来年1.4の東京ドーム。日本プロレス界最大の興行で注目度も高い。さらにテレビ朝日は2004年大会以来、実に22年ぶりに同大会を全国ネット放送することを発表した。放送時間はまだ発表されていないが、ここは一発ゴールデンタイムでお願いしたい。
気になるのはデビュー戦の相手だ。
これまでの関連でいうと、スカウト部長を務める永田裕志はYouTubeでコラボし新日を紹介。ウルフからすれば新日との繋がりを作ってくれた恩人といったところか。
後藤洋央紀は一緒に焼肉を食べた仲で、ウルフ・アロン育成に名乗りを上げている。
ベテランがプロレスを教えるようなデビュー戦にするなら、天龍源一郎と長州力を知る石井智宏も良いだろう。石井自体は一般的にはあまり知られていないかもしれないが、全国放送するにあたって天龍・長州の知名度は大きい。昔プロレスを見ていたという人たちにもアピールできるだろう。
ベビーフェイスとヒールの図式を描くならH.O.Tが適任。いきなりEVILとやらせても面白いが、見た目的に分かりやすいドン・ファレ(バッドラック・ファレ)が無難か。ただ、お約束の乱入・介入をやってしまうと、久しぶりにプロレスを見る人から「まだこんなことやってるんだ」と失笑を買う恐れがある。
アスリート対決ということならボルチン・オレッグがいるが、ウルフのデビュー戦を務めるには経験値が足りないように思う。いくらウルフが金メダリストでもプロレスにおいては経験半年程度のルーキー。ましてや東京ドームで注目度も高い。対戦相手は力量が問われる。
タイプ的にはグレート-O-カーンも合いそうな気はするが、なんだか試合がもっさりしそうだ。
ウルフは大学生の頃、録画した「ワールドプロレスリング」を見るのが楽しみだったと言っている。それを考えると、本人は棚橋弘至とやりたいと思っているかもしれない。棚橋は同日引退試合が組まれる。ウルフが棚橋と試合をするにはその日しかない。会見では棚橋も木谷高明オーナーも明言は避けたが、集客力のある「棚橋引退試合」と「ウルフデビュー戦」を1つにしてしまうのは、ビジネス的なことを考えればないんじゃないかと思う。あるとすれば、長州が一度目の引退試合でやった5人掛けのような形式か、あるいは武藤が引退試合でやったようなエクストラマッチのような形式か(武藤は内藤との試合後、蝶野とも試合を行った)
デビュー戦の相手も興味深いが、デビュー戦後はどうだろう。ベタに本隊入りか、それともやや影が薄いUNITED EMPIREか。UEはジェフ・コブ退団で戦力的にも欲しいところ。ユニットカラー的にはTMDKでも合いそうだ。あとは鷹木や辻といった元ロスインゴ組を中心に新ユニットを作ることも考えられるが、ウルフを反体制派のユニットに入れるのは不自然だろう。
どのような体で、どのようなコスチュームで、どのようなファイトスタイルで東京ドームを沸かせるか。来年の1.4を楽しみに待とう。





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