2025年1月5日 東京ドーム WRESTLE DYNASTY
スペシャルシングルマッチ
ケニー・オメガ vs ゲイブ・キッド
憩室炎により長期離脱していたケニー・オメガが復帰の場に選んだのは、かつて在籍していた新日本プロレスのリングだった。
一方の “狂犬” ゲイブ・キッドはバックステージでケニーを襲撃。普段は反体制とも言える言動を見せるゲイブだが、新日本プロレスからAEWに移ったケニーを裏切り者と見なし「新日本ファンのためにぶっ潰す」とアピール。ライオンマークの入ったタイツを身につけリングに上がり、試合前からファンの心をがっちり掴んだ。この辺りは上手い演出だ。
これにより「日本はまだ俺のホーム」とアピールし、ファンを味方につけたはずだったケニーが試合ではブーイングを浴び、ヒールであるはずのゲイブがベビーフェイスとなる逆転現象が起こった。
試合は、かつて「カナダの路上王」と呼ばれたケニーが場外戦で荒々しいファイトを見せる。パワーボムで机を割り、続けて鉄柵越えのスワンダイブ式トペ・コンヒーロを見舞う。流血するゲイブもケニーを机の上にブレーンバスターで叩きつけ、あぐらをかいて腕を組む、LA道場時代のコーチである柴田勝頼を思わせるポーズで歓声を浴びる。
闘いの場をリングに戻しても熱気は収まらない。ケニーがコーナー最上段からの雪崩式ドラゴンスープレックス、ダブルアームのパイルドライバーを決めるがゲイブはカウント2で返す。ならばとケニーはVトリガーから片翼の天使を狙うが、ゲイブはこれを回避しコブラツイストで新日魂を見せる。そこからゲイブが投げっ放しジャーマン、ドリル・ア・ホール・パイルドライバーを決めるが、今度はケニーがカウント2で返す。続けてゲイブは川田利明の三冠パワーボムのような形でケニーを叩きつけ、レッグトラップ・パイルドライバーで畳みかけるも、ケニーの足がサードロープにかかりカウントは2。その後ゲイブは延髄斬りを見舞うが、ケニーはVトリガー~パワーボム~Vトリガーで反撃。これをカウント1で返し意地を見せたゲイブだったが、ケニーの盟友・飯伏幸太のカミゴェから片翼の天使で遂に決着。
30分を超える死闘に棚橋も涙した。
復帰戦でありながら凄まじい試合を見せたケニー・オメガ。さすがベストバウトマシーンだ。
一方のゲイブ・キッドも負けはしたものの、人気はさらに高まるだろう。ゲイブ、辻陽太、KONOSUKE TAKESHITA、そこにザック・セイバーJr.、鷹木信悟、石井智宏といった選手が絡めば、熱い闘いを見せてくれるだろう。
スペシャルエキシビションマッチ
棚橋弘至 vs 柴田勝頼
1999年10月10日、同じ日にデビューを果たした両者。引退まで残り1年となった棚橋に対し「もし、疲れてなければ、試合しませんか」と柴田らしい対戦要求で決まった一戦。”100年に一人の逸材” と “ザ・レスラー” による10年ぶりの一騎打ちはたった5分。しかも半分以上はチョップの打ち合い。技らしい技は1つもなく、結果はファンが予想していた通りの時間切れ引き分け。しかし、濃密で、お互いの気持ちが伝わってくるような熱い試合だった。柴田よ、闘いの場を与えてくれなかった新日のリングに再び上がってくれてありがとう。「もう1回やろう」の言葉、実現するのはAEWのリングだろうか。
「日本プロレスリング連盟」法人化記者会見















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