「闘魂スタイル」突然の終焉

ハヤブサプロレス 2024年

全日本プロレスに移籍し、突然「闘魂スタイル」を掲げやりたい放題やっていた中嶋勝彦。
それに対し、猪木元気工場 (IGF) は中嶋勝彦と全日本プロレスに対して警告書を送った。

「プロレスはなんでもありが基本だろう。IGFもケツの穴が小せぇなぁ」

と、最初は思った。
しかしIGFの警告書・声明を読み、あっさりと納得してしまった私は常識人。
問題となったのは以下。

① IGFに何の連絡もなく無断でアントニオ猪木のテーマ曲である「炎のファイター」(INOKI BOM-BA-YE) を流し、「闘魂STYLE」と記したトランクスを身につけた中嶋勝彦が「1、2、3ダァーッ」のパフォーマンスを行った。

② 「1、2、3ダァーッ」も「闘魂」も株式会社アシストが商標権を有し、IGFが同社より独占的に版権管理を委託されている。

③ 全日本プロレスが「闘魂スタイル」の商標を出願していた。

①に対しては「単発の突発的なパフォーマンスということであれば、直ちに権利侵害として咎めるつもりはない」と、プロレスに携わる会社らしい柔軟さも見せたが、商標を出願し、本格的に猪木を利用して稼ごうという動きを見せた全日に対してはさすがに黙っていられなかったといったところだろう。

これに対し中嶋勝彦は謝罪。

猪木イズム最後の継承者と言われる藤田和之は「別にいいんじゃない?誰がなってもいいと思う」と、誰が闘魂を謳っても良いという考えを口にした。

猪木の弟子、藤波辰爾は「自分も猪木さんに憧れてレスラーになった。中嶋の『闘魂スタイル』を見て、猪木さんのことを感じ取っているのは伝わる。ある程度は理解してあげて、中嶋というレスラーを潰さないでほしい。権利関係や商標登録などいろいろあるだろうけど、猪木さんはみんなの猪木さんでいてほしい」と話した。

一般社会の常識とプロレス界の常識は違う。
それこそがプロレスの魅力の1つでもある。
現に新日本プロレスでは、ヒールユニットH.O.TのSHOが敵対ユニットに対し「俺たちより弱いくせに無断で『ストロングスタイル』なんて名乗ってるチームには、弁護士を通して警告書を出そうか検討しとるところや」と早速この問題をイジっている。
これがプロレスだ。

アントニオ猪木が生きていたら何と言っただろうか。
世間の常識と闘い続けた猪木なら「勝手にやらせときゃいいんだよ」と言いそうな気もするが…。

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