新日本プロレス WRESTLE KINGDOM 18 in 東京ドーム①

ハヤブサプロレス 2024年

毎年恒例の1.4

① IWGP世界ヘビー級選手権
<王者>SANADA vs 内藤哲也<挑戦者>

チャンピオンSANADAにG1覇者の内藤が挑む。
LOS INGOBERNABLES de JAPONの仲間だった2人だが、SANADAはロスインゴを脱退し、Just 5 Guysに加入。まあ会社からの異動命令といったところでしょう。
個人的にSANADAには全く興味がない。
身体能力の高さは認めるが、面白みがない。
プロレスラーには感情表現も大切な要素だと思うが、SANADAからは喜怒哀楽の何も感じないし、緊張感や危険な香りもしない。何かやらかしてくれるんじゃないかという期待感もない。
地味なプランチャから何もしゃべらずただ耳に指をあてるパフォーマンスでは、私のテンションは上がらない。
本人も「しゃべりが得意じゃない。大事なのはリングの中だ」と言っているが、全日四天王のプロレスを見てきた者にとっては、SANADAのそのコメントも説得力がない。

一方の内藤も一時の制御不能ぶりは落ち着いてしまったが、未だに大人気だ。
プロレスファンの多くはいつだって非現実的な刺激を求めている。
今の新日でそれを最も与えてくれそうなのが内藤だ。
試合前から内藤はSANADAを言葉で挑発したが、「笛吹けど踊らず」。
プロレスラーとしての勝負は試合前についている。
藤波と長州のように、長州と橋本のように、ふさわしい相手がいることで1+1=2を超えるプロレスを見せられる。内藤1人では限界がある。
東京ドームのメイン・イベント。内藤にかかる負担は大きかった。

試合後、HOUSE OF TORTUREのEVILとディック東郷がリング上に乱入し、勝った内藤を急襲。
KENTAの乱入によりデ・ハポン大合唱が出来なかった4年前の東京ドームを思い出させたが、SANADAが内藤を救出。無事デ・ハポン締めとなった。
リング上から「グラシアスSANADA」と内藤から声をかけられたSANADAは目頭を押さえた。SANADA自身、もどかしい思いもあるのではないか。これからの変化に期待したい。

② IWGPジュニアヘビー級選手権
<王者>高橋ヒロム vs エル・デスペラード<挑戦者>

同期・ライバル・宿敵
今現在、新日の日本人ジュニア選手で組める最高のカードだろう。
デスぺラードは目の手術明け。
ヒロムがまだリングインしていないところに、デスペラードはトペ・コンヒーロで奇襲をかける。まるで第1回SUPER J-CUP、対ライガー戦のハヤブサのようだ。
最後は強烈な垂直落下式リバースタイガードライバー(垂直落下式だとリバースではない気もするが)からピンチェ・ロコでデスペラードが勝利。

今後の展開としては、何人かのかませ犬をはさんでマスター・ワトが巻く流れかな?
ちなみにこの試合、ゲストにフジタ”Jr.”ハヤトが座っていた。
体調次第ではあるが、いつか新日のリングで闘って欲しい。
と思ったら第0試合のバトルロイヤルに出てたのか。

<追記>
マスター・ワトは左膝前十字靱帯断裂のため戦線離脱。

③ スペシャルシングルマッチ
オカダ・カズチカ vs ブライアン・ダニエルソン

夢の日米トップ対決と紹介されていたけど、そうなの?
「壊し合い」
物騒な煽りVだが、アクシデントや因縁をアングルに組み込むのはプロレスの基本。
ダニエルソンの右腕攻めは確かに厳しかった。
昨年のオカダ戦で右腕を骨折した因縁とレイン・メーカー封じ。意味のある攻めだ。
試合はレイン・メーカーでオカダが勝ったが、印象に残ったのはダニエルソンの厳しい攻め。どちらにストロング・スタイルを感じたかと言えば、ダニエルソンだ。

試合後2人はリング上で座礼、握手を交わし、ダニエルソンはオカダの左手を高く掲げる。試合が終わればノーサイド。しばしば見られる光景だ。
結果が分かっていた試合だけに、いかに内容で見せられるかがポイントだったが、これまでの因縁とダニエルソンの厳しい攻めが、スペシャルシングルマッチを退屈なものにしなかった。

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